8.春節(旧正月)
餃子といえば、忘れてはならないのが、春節(旧正月)である。春節に限らず、中国人はめでたいときに餃子を食べる習慣がある。日本で言うおせち料理や雑煮に当たる。
さて、その春節で欠かせないのが、爆竹。近年、中止にしている地域もちょくちょくあるが、これがすごい!昔日本の駄菓子屋に売ってあったようなか細い三センチぐらいの代物ではなく、一つが親指ほどの大きさで、それが束になって、まるで映画の「ランボー」に出てくるような腰に巻いたダイナマイトの束の縮小版である。大きい上に数も半端じゃないので、音もこれまたすごい!春節の前の晩(日本で言う大晦日)から春節三日目ぐらいまで、特に前日の夜から当日の朝にかけてはまず眠れない。あらゆるところで花火が上がり、(日本で花火は夏の風物詩だが中国では何と言っても春節)爆竹が鳴り響く。日本の小さな爆竹が指で爆発してももちろん痛いが、吹っ飛ぶことはないだろう。中国の爆竹で吹っ飛んだところを見たわけではないが、吹っ飛ぶぐらいの威力はあるだろう。もしこの爆竹を一束日本の街中で鳴らそうものなら、パニックになるかもしれない。銃声かと思うかもしれないし、何がなんだかわからず、おたおたするかもしれないし、恐らく、すぐに警察が出動し、マスコミまで現れて大騒動になるだろう。そして鳴らした張本人は何らかの罪で捕まるかもしれない。そのくらいすごい。目の前で見て、ようやく理解できたが、初めて聞いたときにはほんとに銃声かと思ったぐらいだった。指で持って火をつけ、時間を溜めて投げるなんてすごいことはできず、すぐに投げるだけで精一杯だった。
そして翌朝、街の道路は一面、爆竹のカスで真っ赤に染まっている。これが中国だと言えば、納得はするが、掃除をするおばちゃんたちはものすごく大変だろう。
以前、どうして中国人はゴミをポイポイ捨てる(もちろんみんなではない)のかと聞いたら、すごい答えが返ってきた。「ゴミがなくなったら、掃除するおばちゃんたちが失業するから」と。
もちろん年に一回ではあるが、日本では考えられないことであり、考えられない常識であろう。全く話は違うが、逆に日本のクリスマス(家族ではなく恋人と過ごす)は世界各国から見ても、中国から見ても、間違いなく常識ではない。
どっちの良し悪しではなく、「常識」とはいかに小さな世界にあるものなのかと痛感させられることもある。正に「井の中の蛙大海を知らず」なのだ。
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